手数料・利子の負担がない事業資金の借入について
昨今は新型コロナウイルスの影響によって、国が主体する事業資金向け無担保無利子融資が注目を集めています。
事業資金の借入でも方法次第ではコストをかけずに利用できるので、売上･利益そのものが衰退している事業者の方は積極的に検討してみてください。
個人事業主でも利用できる手段を中心に、手数料･利子の負担なしで利用できる事業資金の借入方法をまとめました。
新型コロナウイルス感染症特別貸付
2020年3月17日より開始された緊急融資制度で、概要は以下の通りです。
| 貸付元 | 主に日本政策金融公庫 |
|---|---|
| 限度額 | 6,000万円 |
| 担保 | 不要 |
| 金利 | 基準利率より-0.9％(3年まで) |
利用条件
- 最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5％以上減少している方
- 業歴3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合は、最近1ヵ月の売上高が次のいずれかと比較して5％以上減少している方
- 過去3ヵ月（最近1ヵ月を含みます）の平均売上高
- 令和元年12月の売上高
- 令和元年10月から12月の平均売上高
ご覧の通り、売上が5％減っていることが条件ですが、この場合は超低金利になるものの少額の利子が発生します。
売上減少率が15％以上など、厳しい状況に置かれていることが認められた場合は、利子相当額を国が補填することによって実質無利子で借入できる仕組みです。
審査は主に新型コロナウイルスの影響で売上減少している点を認めてもらうだけなので、外出自粛要請の影響で売上が低迷している事業者の方は積極的に検討してみてください。
親など身内から個人的な借入をする
一時的な資金難を乗り越えれば立て直せる見込みがある場合で、金融機関からの借入が困難なら親などの身内へ相談してみるのも一つの手です。
もちろん断られるリスクがありますが、この方法で事業を立て直した事例が多数あります。
納得してもらうように説明するなど誠意を持って対応することが大切です。
クラウドファンディング
新規事業を始めるほかにも、経営難の事業者が資金提供を募って成功する事例が多数あります。
商品やサービスを特典として用意することで、売上アップへ繋げて料金を前払いで受け取ることも可能です。
魅力的なリターンがない中で資金調達に成功するパターンは、主に地元の方から愛されている老舗の事業者です。
エンジェル投資家
エンジェル投資家とは個人単位で事業へ出資･融資する投資家で、昨今はネット掲示板やSNSを活用してエンジェル投資家を探すことができます。
掲示板サービスでは、個人から融資(返済計画のある出資)を受ける事例も多いですが、この場合は相応のリターン(利子)を用意しないと難しいです。
エンジェル投資家は基本的に収益性があるビジネスにしか投資をしてくれません。新事業や設備投資など将来性の高い状況以外は資金提供者を見つけることが困難です。
また、配当や返済を払うタイミングは柔軟に対応できますが、一部で経営に口出しされるなど事業に悪影響の出る場合があるので注意してください。